標本のつくり方

昆虫標本
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狩猟をする人の中には、自分が仕留めた獣や鳥を壁に飾っておくという人がいます。そうすることで、友達や来客者に自慢話をすることができます。

もちろんそれは、狩猟をする人に限った話ではありません。魚釣りをする人が魚拓を壁に飾っておくのもそうですし、めずらしい昆虫を標本にするのも同様の話です。

ここではそんな昆虫を標本にする方法について、初心者でも分かりやすくご紹介してみたいと思います。

標本作りに必要な道具

絶対に必要な道具

昆虫を標本にする際、どうしても必要な道具というのがあります。採取した昆虫を殺すための薬品です。

この薬品には、ベンジンやエーテルが使われています。またそれらの薬品を注入する注射器も必要です。そして殺した後の標本用の昆虫針も必要です。

この昆虫針については、あとで錆びたりするとせっかくの標本が台無しになってしまいます。そのため、標本用の専用針を使うのが望ましいといえます。ちなみにこの昆虫針の大きさは、0号から4号程度までそろっています。

それから蝶を標本にする場合には、蝶の羽を左右に広げて十分に乾燥させる必要があります。そんな蝶の羽を左右に広げる際には、手で行うのはNGです。

やはり、蝶の羽を傷めないようにするにはピンセットも必要です。

また、蝶を乾燥させるための桐製の展翅板や展翅テープの準備も必要です。さらに展翅した蝶が乾いたら、蝶を標本箱に入れて綺麗に飾らないといけません。これらの一連の作業に手落ちがあると、せっかくの標本が台無しになってしまいます。

手軽に購入できる標本セット

上述したような昆虫を標本にするための道具は、どこのお店でも買えるという代物ではありません。とくに小売店舗の少ない地方都市では、それらの標本セットを取り揃えるだけでも大変です。その代り都会とは違って、沢山の昆虫がより取り見取りです。ちょっと外に出れば、モンシロチョウやテントウムシなどはすぐに採取できるでしょうね。そういう意味では、都会と田舎とでは一長一短があります。

ところで上述したような標本セットですが、アマゾンなどの大手通販サイトでは初心者用の標本セットが販売されています。まずはこうした初心者用の標本セットを購入して、慣れてきた時点で本格的な物をそろえていけばよろしいのではないでしょうか。

標本の作り方

傷みやすい蝶の標本

蝶は、標本をする上では最も難しい部類に入ります。何せ標本する以前の話として、外を飛び回っている蝶を捕まえて自宅に持ち帰るまでが大変です。とくに気を付けないといけないのが、蝶の羽が傷まないようにすることです。この蝶の羽が傷んでいると、せっかく標本をしても価値が随分と落ちてしまいます。やはり蝶を標本にする場合には、あたかも蝶が羽を広げて飛んでいるかのように見せることが大切ですからね。

そのため野生の蝶を捕まえて自宅に持ち帰るには、三角紙に包んで慎重に保存することが大切です。しかも死んでから時間がたってしまうと、体が固まってしまいます。

もちろんそうなると、標本の際に羽を広げることすらできなくなってしまいます。ちなみにこの標本の際に、蝶の羽を広げることを展翅といいます。

またピンセットを上手に使いながら、羽の模様がはがれ落ちないようにすることも大切です。

人気の高いカブトムシやクワガタの標本

昆虫採取で人気の高いカブトムシやクワガタは、死んだあと標本にするという方も多くいらっしゃいます。そんなカブトムシやクワガタを標本にする場合には、蝶の標本とは違った段取りが必要になってきます。

例えばカブトムシやクワガタの体は汚れているので、真っ先に水かぬるま湯で汚れを落とす必要があります。

また死ぬと体が硬直しているので、50度程度のお湯にしばらく浸けながら体を柔らかくする必要もあります。

この時手が入れられない程の熱湯にすると、目が白く濁ってしまう恐れがあるので注意が必要です。その後は、手足を広げて蝶と同じように昆虫針を刺して標本にします。

ただし乾燥させる前には、手足についているを広げたり触覚を広げたりといった細かい作業をしておくと生きているようなリアルな標本が完成するでしょうね。

さらにはカブトムシやクワガタが羽を閉じている標本と羽を広げている標本とを同時に並べながら作ると、趣のあるかなり本格的な標本ができるかもしれませんね。

まとめ

今回は、昆虫を採取した後の標本の作り方についてご紹介いたしました。採取した昆虫を標本にまでしておくと、これからもズーッと昆虫を眺めて楽しむことができるのではないでしょうか。

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